三富栄治さんによる4thアルバムが"TEASI"、"gofish"、"わすれろ草"等のリリースで当店でもお馴染みのSweet dream pressよりリリース！
これまで竹村延和氏によるレーベル、Childiscより3枚のアルバムをリリース、2012年には"TEASI"にベーシストとして加入し、活動を続ける三富栄治さんの約6年ぶりとなる新作アルバム。
アルバムタイトルである"ひかりのたび"、その言葉にしっくりとはまる、そんな美しい音世界。幽玄的なとても深く美しく広がる音世界、キラキラと輝くひかりにそっと包み込まれていくような感覚、淡いノスタルジックな気持ちにさせてくれる、様々な風景がふわぁと浮かんでは消え、それを繰り返していく。
柔らかに鳴り響き、紡ぎ合わされていく楽曲にはぬくもり、そして儚さが詰まっているようにも思う。
これまでの作品はソロエレクトリックギターでの演奏でありましたが、今作にはバイオリン、フルート、コントラバス、ドラム等も入り、新たな音世界を作り上げております。全10曲入り。
TEASI、ゑでぃまぁこん、gofish、わすれろ草なんかが好きな人は確実にグッとくる作品です。大推薦！！！

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淡く郷愁をさそう室内楽アンサンブルという新境地に達した
官能と陰影のギタリスト、三富栄治の4thアルバム

　とぼとぼと家路につくようなフルートのメロディからはじまる『ひかりのたび』は、しかし、勇気を振りしぼって不安を拭い、汗かきべそかき自分と対峙し、出会いがあり別れがあり、と、そのような局面をいくつも慈しむように見つめながら進みます。ほとんどの旅につきもののそのはじまりの心細さ、しかしそれもあとから振り返ればこれほど美しいものはないでしょう。思い出は甘美なもの、エレクトリック・ギターの独奏からはじまった主人公、三富栄治の記憶の底に光を当てれば、その周りをいま豊かな光ーーアンサンブルが包んでいるのが見えるかもしれません。

　竹村延和が主宰するチャイルディスクよりリリースした過去３枚のアルバムーー『Futuredays』（2003年）、『1st』（2005年）、『Planet』（2007年）ーーで、孤独なソロ・エレクトリック・ギター演奏（それこそローレン・マザケイン・コナーズやダグ・マッカムと比較されるような……）を披露してきた三富栄治ですが、本作では心機一転、triola、石橋英子やジム・オルーク、オオルタイチらのバンド・メンバーとして知られる波多野敦子（ヴァイオリン他）、GOMES THE HITMAN、NOANOAの上野洋（フルート他）、NRQやsingo02歪曲楽団を支える服部将典（コントラバス）、トクマルシューゴやスッパバンドほかで大活躍中の岸田佳也（ドラムス他）といった手練の演奏家たちを招集して合奏する新境地に挑んでいます。

　トレードマークであるギターの独奏は２曲と控えめながら、コンポーザーとしての三富栄治の素晴らしさをこれほどよく伝える作品もないでしょう。昨年にはTEASIのメンバー（ベース）となり、演奏家として、また作曲家としてグッと幅を広げた音楽家が新たに踏み出した一歩、その新たな一歩の輝きに彼のこれまでの歩みが透けて見えるまるでひとりの人生のような作品、それが、この『ひかりのたび』です。

1. 蝶（2:36）
2. ねむれいとしきひとよ（2:32）
3. 天国の月（4:56）
4. みずのワルツ（5:54）
5. まちがい（2:35）
6. 小さな音楽会（1:56）
7. わたりどり（2:17）
8. 風の舟（2:41）
9. あたたかい夜（4:02）
10. 思い出（2:38）

13/09/15