(((infoより)))
最も原始的かつ近未来的な音で文字通り身体と意識を揺らす暗黒神、実に4年振りとなる最新7thアルバムを発表!!
誰も信じなかった拡張ヴァージョンでの旧作連続日本リリース、そして既に伝説と化した事件ともいうべき初来日から2年、暗黒神サンO)))が再び舞い降りる。間にボリスとの歴史的コラボ作『アルター』や限定盤/アナログ盤のみの作品数タイトル、数々の別働プロジェクトのリリースもあったためそれほどのブランクは感じないが、単独オリジナル・アルバムとしては00年代を代表する名作としてロングセラーを続ける『ブラック・ワン』(DYMC-028)から約4年の歳月を経て、満を持して7thアルバムをリリースする。
本作はスティーヴン・オマリー、グレッグ・アンダーソンという絶対的コア・メンバーを軸に、アッティラ・チハー(メイヘムetc)、オーレン・アンバーチという07年来日時とほぼ同じキー・プレイヤーを呼び寄せ、さらにはジュリアン・プリースター(サン・ラ、ジョン・コルトレーン、ハービー・ハンコック等との共演で知られる)、ポーリン・オリヴェロス、ウィーンの女声コーラス隊、ディラン・カールソン/スティーヴ・ムーア(アース)といった多彩なゲストを迎え、2年間に渡る断続的なレコーディングによって制作されている。
サンO)))といってすぐ頭に浮かぶ漆黒のヘヴィ・ドローンは勿論、初期作を思わせるギター・リフは健在。そういったこれまでのサンO)))全ての要素にプラスして、本作では大胆なまでにストリングスや管楽器をフィーチュア。とはいえ当然‘ヘヴィ・ドローン+管弦楽'という安易なサウンドにはなっておらず、アッティラの呪術めいた存在感満点のヴォーカル・パートや女声コーラスと相俟って、宗教音楽か現代音楽かというような誰も聴いたことのないものに仕上がっている。
「ただ単に大音量でだらしなくギターを弾いている、誰でも出来る音楽」というイメージは全くの誤りであることが十分に分かるほど緊迫感に満ちており、緻密な音作り/アレンジには驚かされるばかり。大音量のエレクトリック・ギターとふくよかな管弦楽器をしっかりと融合させ、ひとつの音像としてまとめ上げる構築力は、音楽家としてのサンO)))の力量を思い知らされる。
日本盤のみ見開き紙ジャケット+ブックレット・カード+ポスター+CD内袋+特殊帯という前代未聞の超豪華仕様。ダウンロードやファイル交換全盛時代にパッケージ/メディアでリリースすることの意義を唱えるアーティストが増えてきているが、サンO)))の美意識と徹底振りの前にはひれ伏すしかない。
09/08/31
