From 高円寺発!! 今世紀最大のｲｶした､ｲｶれた漢(時たま紅あり）五人組の"RANGE AND THE DIRTY HOSPITAL"の1stｱﾙﾊﾞﾑ｡
ﾊｰﾄﾞｺｱ界､東京ｱﾝﾀﾞｰｸﾞﾗｳﾝﾄﾞの強者が集い繰り広げられる｢ﾐｸｽﾁｬｰﾊﾟﾝｸﾛｯｸ〜ﾊｰﾄﾞｺｱﾊﾟｰﾃｨｰﾁｭｰﾝ｣を10曲収録｡
”ﾐｸｽﾁｬｰﾊﾟﾝｸﾛｯｸと表記すると､ｽｶｺｱだ！､ﾏｯﾁｮﾒﾀﾙにﾌｧﾝｷｰﾍﾞｰｽなｲﾒｰｼﾞを否めないが､彼らの生み出す"ﾐｸｽﾁｬｰﾊﾟﾝｸﾛｯｸ"ってものは､前記に書いた物とは全く持ってかけ離れたｻｳﾝﾄﾞである｡
ﾊｰﾄﾞｺｱをﾍﾞｰｽに､雑多な要素が随所に散りばめられながらも､徹底してﾁｭｰﾝはﾀﾞﾝｽ! 中心人物であるRANGEがいうには､"ｽﾃｰｼﾞは個人的には映画｢ﾛｯｷｰﾎﾗｰｼｮｰ｣みたいのを描いてるかも"というあたりに､ｽﾃｰｼﾞと客席の隔たりはない､誰もが主人公で､華ということであろうか....
今作で特筆する点は､RANGEの書く歌詞がここに来て､大幅に変化を見せたのが著しく現れている｡今迄は毒てんこ盛りの､際立った歌詞を書く彼だったが､このﾊﾞﾝﾄﾞでは､当たり前の日常の描写が淡々と書かれているのには非情に驚く｡
元SAMURAIのｼｬﾑの繰り成す的確でｼｬｰﾌﾟなﾌｧﾝｷｰﾋﾞｰﾄに､IIZAWA -DOIのﾍｳﾞｨなﾘｽﾞﾑ隊が絡み､個性あるSHIRAISHIのﾍﾟｯﾄに､RANGEのある種ｻｲｹﾃﾞﾘｯｸ感をも持ったｷﾞﾀｰが空気を淀ませ､そこに彼らの歌が乗れば､さあRANGE AND THE DIRTY HOSPITALのﾊｰﾄﾞｺｱﾊﾟｰﾃｨｰﾁｭｰﾝは完成する｡
強いて例えるとするならｱﾒﾘｶのTEXASのあの御大"BIG BOYS"様の洗礼を受けている気配があるのではとも予測したが､多分全く持って当人は影響受けていないであろう｡独自の発想を刺激にしつつも､あくまでもﾊｰﾄﾞｺｱでありながらにして､ﾊｰﾄﾞｺｱの窓口を更に拡げた解釈で展開する彼らのｻｳﾝﾄﾞは必聴!
終盤の2曲のｶﾊﾞｰｿﾝｸﾞの治療(ｱﾚﾝｼﾞ）も素晴らしい､ｱﾙ･ﾔﾝｺﾋﾞｯｸのﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｽを手がけ彼を世に送り出し､またﾌﾟﾛﾚｽ団体のWWEの音楽を手がけたことでもしられる､ｱﾒﾘｶのｷﾞﾀﾘｽﾄ､音楽ﾌﾟﾛﾃﾞｭｰｻｰのﾘｯｸ･ﾃﾞﾘﾝｼﾞｬｰの大ﾋｯﾄ曲"ROCK AND ROLL, HOOCHIE KOO"の激渋ｶﾊﾞｰに､美しいｷﾞﾀｰのｱﾙﾍﾟｼﾞｵを最大限にいかしたTHE DAMNEDの"IDIOT BOX"（2ndｱﾙﾊﾞﾑ収録）も絶対に聴き逃せない｡
(infoより)
09/11/12
